RISCAD Update 2019年7月第3週【週刊化学災害ニュース】

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投稿日:2019年07月24日 10時00分

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*2019/07/04発生の、秋田・製紙工場で配管から水酸化ナトリウム水溶液が噴出
:ボイラにつながった配管の継ぎ目から、水酸化ナトリウム水溶液が噴出し、ボイラ工事中だった作業員2名にかかり、薬傷で軽傷となった

*2019/07/12発生の、栃木・タイヤ工場の発電ボイラ建屋でタイヤチップから火災
:建屋に設置された発電ボイラで、裁断した廃タイヤを燃焼した熱を利用して発電し、同工場内の電力に使用していた。タイヤピットに積み上げられた廃タイヤに、何かの原因で着火した可能性

*2019/07/15発生の、兵庫・ウナギ養殖施設で火災
:水槽の水温を保つために使用されていた電熱棒に不具合が起き、短絡して出火した可能性。出荷前の成魚を飼育する水槽3基が焼け、飼育していたウナギ約3,000匹が死んだ

*2019/07/16発生の、秋田・医療機器工場の作業場で実験中に爆発、火災
:ビーカ内でシリコンとヘキサンを混ぜる実験中に、ビーカ内から出火。作業帽で火をあおぎ消そうとしたところ爆発した可能性

*2019/07/08発生の、三重・合成樹脂工場のミキサ内でポリアセタール樹脂が爆発
:ポリアセタール樹脂製造プラントの、粉体ポリアセタール樹脂(指定可燃物)の中間保管ミキサ内で爆発が起きて出火した可能性

*2019/07/18発生の、新潟・金属鋳造工場で集塵機火災
:手込造形工場の砂処理施設屋外に設置されていた集塵機から、何かの原因で出火した可能性

上記2019/7/15発生の、ウナギ養殖施設での火災。水槽の水温を保つために使用されていた電熱棒に不具合が起き、短絡して出火した可能性があるとのことです。出荷前の成魚を飼育する水槽3基が焼けました。

今週の土曜日、7/27は「土用の丑の日」。その日に向けて出荷予定であったウナギの成魚が多数飼育されていました。火災により死んだウナギは約3,000匹なのですが、実は出荷前の成魚は他にもおり、約7,000匹が生き残りました。ところが、生き残ったウナギについても、火災により発生した灰などの混入があった可能性があるため自主的に出荷を見送ることにしたそうです。その被害総額は、約6,000万円に上るとのことです。

(ここから先は、ウナギをあえて、鰻と記します) 一説には、味が落ちるため鰻が売れなくなる夏の時期(鰻の旬は冬眠前の時期、秋から冬と言われています)、なんとか鰻を売る方法はないかと鰻屋に相談された平賀源内が考案したのが「(夏の*)土用の丑の日に鰻を食べると滋養になる」という宣伝文句であるとも言われています。

マルチプレイヤーであったと言われる平賀源内の術に、現代を生きる私たちもまんまと乗せられている感はありますが、やはり日本で一番鰻が売れる日は間違いなくこの「土用の丑の日」であろうかと思います。鰻の高騰が騒がれて久しいですが、やはり「土用の丑の日くらいは贅沢に鰻を食べよう」という気持ちになります。

そんな商機を前に、手塩にかけて育ててきた鰻の一部が死んだことはもちろん悲しいでしょうが、生き残った約7,000匹の出荷をも断腸の思いで見送ったであろう養鰻業者の辛さやいかに、と想像します。

生き残った鰻は、鰻職人の捌きの練習用などになるようです。

*「土用の丑の日」は春夏秋冬それぞれにあります

さんぽニュース編集員 伊藤貴子