RISCAD Update 2019年8月第4週【週刊化学災害ニュース】

2019/08/16 12:00 – 2019/08/23 12:00時点までのニュースファイルをお送りいたします。

投稿日:2019年08月28日 10時00分

(現在、RISCADはリニューアルのため公開停止中です)


*2019/08/08発生の、岡山・粘土工場でタンクから塩酸が漏洩
:粘土製造工程で使用する容量約3,000Lの塩酸タンクから、タンク内の塩酸ほぼ全量が漏洩。廃棄物回収作業中であった業者が、誤ってバルブに接触した可能性

*2019/08/19発生の、沖縄・履物倉庫で電子レンジの過熱から火災
:倉庫には土産などに人気のゴム草履や学校で使用する上履きなど計約5万足を在庫していた。同建屋1階の不動産会社事務所で、前日18時頃に使用した古い電子レンジが自動で停止せず、過熱されて発火した可能性

*2019/08/19発生の、北海道・児童館でバーナ使用中に火災
:児童館の庭で牛乳パックにアルミホイルを巻き、中にホットドックを入れてバーナであぶっていた。バーナの火で牛乳パックに着火し、体育館の壁に延焼した可能性

*2019/08/20発生の、ベトナム・配達中のカセットコンロ用ガスボンベが事故により破損して爆発、火災
:配達員が複数のカセットコンロ用ガスボンベを配達のためバイクで運搬中であったが、配達先に到着した際に誤って転倒した。ボンベが路上に散乱し、その一部が近くの飲食店の調理中のガスコンロに当たって破損し、内部のガスが漏洩してコンロの火で着火した可能性

*2019/08/21発生の、広島・変電所で地中送電線が短絡して火災、停電
:周辺地区約1万戸で出火時刻頃から最長約7分間にわたり停電が起きた。変電所の制御装置や地中送電線とその周辺が焼けていたことから、送電線が故障して短絡した可能性

前回 からの続き

前回は炎天下の車内がどれくらいの高温になるのか、JAF(一般社団法人日本自動車連盟)のサイト内、クルマ何でも質問箱「晴天下(炎天下)のクルマの室内はどのくらい温度が高くなりますか? 夏編」 の記事を参照しつつみてみました。記事によると、真夏の外気温度35℃の炎天下で車を停車してエンジンを切ると、車内は約30分で45℃になり、その後時間の経過によって最高55℃にまで上昇したとのことでした。

他のサイトなどでも調べてみたところ、さらに驚くことに、直射日光が当たった状態のダッシュボードは、なんと75℃を超えることがあるそうです。(車体色などの条件により変化あり)

高温になる可能性のある車内、私たちの身の回りにあるもので、何の気なしに置いたまま車を離れてしまうものが危険な状況を作り出す可能性があるのです。

①密閉容器入り炭酸飲料
:加熱により内部の炭酸水の温度が上がり、炭酸ガスの溶解度が小さくなり、大量に気相に出てきて圧力が上がり、熱による膨張が加わってペットボトルや缶などの容器が破裂する可能性があります。用事を済ませて車に戻ったら、サイダーのペットボトルが破裂していて、車内がベタベタ・・・想像したくないですね

②スマートフォンやノートパソコンなど、リチウムイオン電池を内蔵しているもの
:車内温度の上昇により加熱され、バッテリーが過熱して破裂したり、発火する可能性があります。ついうっかり、スマートフォンを置き忘れてしまったり、モバイルバッテリーを置いたままにしてしまったり…スマートフォンやパソコンなどの破損はもちろん大損害ですが、発火して自動車火災が起きてしまったらもっと大変です

③ライター
:加熱されたライターガス(ブタン)が気化してライター容器内で膨張し、ライター容器が破裂する可能性があります。またもし周囲に着火源があれば、容器が破裂したことにより漏洩したライターガスに着火して爆発が起きる可能性があります。車に戻ったらライターが破裂していた。これが目に見えるところで起きていれば対処の仕様もあるかもしれませんが、座席の下などに落ちて行方不明になっていたライターが破裂している可能性があります。また、ライターを喫煙に使用している方だった場合、乗車してすぐ、別のライターでたばこに着火し、その火で漏洩したライターガスに着火というシナリオも考えられなくはありません

④スプレー缶(エアゾール缶)
:スプレー缶内の可燃性ガスが気化して膨張し、缶が破裂する可能性があります。また、容器は金属缶の破裂ですから、窓ガラスの側で起きれば、衝撃で窓ガラスが破損する場合も。そしてこちらも何か着火源があれば、内部から漏れ出した可燃性ガスに着火する可能性も考えられます。私個人的には、スプレー缶は意外と車に積まれている可能性があるような気がしていますがいかがでしょうか?例えば、車内冷却スプレー、制汗剤、虫除けスプレー、冬場から積みっぱなしの窓ガラスの霜取りスプレーなど。他にもスプレー缶ではありませんが、キャンプやバーベキューに向かう際に、簡易調理器用ガスボンベを積んでいる場合もあるかもしれません。これも加熱により破裂の可能性がありますし、着火源があれば着火します

どうでしたか?心当たりはありませんでしたか?

今週で8月も終わり、蜩(ひぐらし)の声も聞こえる晩夏ではありますが、まだまだ日中の最高気温が35℃を超える猛暑日となる日もありそうです。みなさんも車中の置き荷物、注意してくださいね。

さんぽニュース編集員 伊藤貴子