RISCAD Update 2019年12月第3週【週刊化学災害ニュース】

2019/12/13 12:00 – 2019/12/20 12:00時点までのニュースファイルをお送りいたします。

投稿日:2019年12月25日 10時00分

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*2019/12/12発生の、ロシア・造船所で修理中の航空母艦で火災
:ロシア海軍唯一かつ保有艦船中最大の航空母艦での火災。動力装置の溶接作業で出た火花で、装置に残留していたディーゼル燃料に着火した可能性。2名が死亡、10名が負傷

*2019/12/13発生の、ロシア・布地倉庫で火災
:繊維製品が保管された倉庫での火災。倉庫約7,000平方mが焼け、壁が崩落し、屋根300平方mが瓦解。建物の倒壊で消防士1名が負傷

*2019/12/15発生の、神奈川・特殊車両のエンジン工場で火災
:フォークリフトのエンジン製造中に何かの原因で出火した可能性。工場の一部、約200平方mが焼けた

*2019/12/16発生の、茨城・核燃料関連の研究所の設備で放射性物質が漏洩
:年に1度の定期検査中に汚染を確認。グローブボックスの錆びた部分からプルトニウムなどの放射性物質が漏洩した可能性。グローブボックスは10年以上使用されていなかった。人体への被害および外部への影響はなし

*2019/12/16発生の、大阪・がん具製造会社でエアブラシの清掃作業中に火災
:4階建てのフィギュア製造会社での火災。4階でフィギュア塗装用エアブラシの清掃作業中に、何かの原因でシンナーを含有する塗料に着火した可能性。4階にいた従業員4名が煙を吸って軽傷

*2019/12/17発生の、富山・金属加工工場の焼戻炉で火災
:鋼材を加熱する焼戻炉から出火した可能性。従業員2名が勤務中であったが避難してけが人はなかった

上記12/16に発生した、茨城県の核燃料関連の研究所の設備での放射性物質の漏洩事故は、作業員の人体への影響、周辺環境への影響ともになく幸いでした。

同研究所では、今年の1月には、グローブボックス内でMOX(混合酸化物)燃料用粉末が貯蔵された円筒状の容量約2Lのステンレス製容器を覆う樹脂製バッグを交換する作業中に、放射性物質が漏洩するという事故がありました。作業ミスにより樹脂製バッグに穴が空いたことが原因であったようです。

12/16の事故と同様にプルトニウム燃料の開発室での漏洩ですが、1月の事故は第2開発室、今回は第1開発室ということで、別の部屋であると考えられます。

またこの研究所では、昨年8月に第2開発室のグローブボックスのゴム製の腕の差込口に穴が空いていたことにより、作業員の顎や作業服に放射性物質が付着するという事故が起きています。

今年1月の事故は別としても、昨年8月の第2開発室のグローブボックスのゴム部分の穴の件にせよ、12月の第1開発室の約10年使用されていなかったグローブボックスの錆の件にせよ、短期、長期の設備管理が不足している可能性を推定できる事故です。
さんぽニュース編集員 伊藤貴子