RISCAD Update 2020年2月第3週【週刊化学災害ニュース】

2020/02/14 12:00– 2020/02/21 12:00時点までのニュースファイルをお送りいたします。

投稿日:2020年02月26日 10時00分

(現在、RISCADはリニューアルのため公開停止中です)


*2020/02/06発生の、スペイン・廃棄物埋立地火災で高濃度のダイオキシン類が発生
:廃棄物埋立地で廃棄物約50万tが地すべりを起こした後に火災が起き、通常値の約40倍のダイオキシン類とフラン類が発生

*2020/02/14発生の、福岡・改修工事中のタワーで火災
:改修工事中の高さ約100mのタワーでの火災。同タワーは2019/6から改修工事中で,塗装作業や溶接作業が行われていた

*2020/02/17発生の、北海道・自衛隊の屋外演習でテントで仮眠中に一酸化炭素中毒
:自衛隊の屋外演習でテントで仮眠中に自衛隊員2名が一酸化炭素中毒となり、1名が死亡。テント内では暖房のために固形燃料かストーブなどを使用しており、換気不足のため一酸化炭素が発生してテント内に充満した可能性

*2020/02/17発生の、韓国・高速道路トンネルでトレーラが横転して硝酸が漏洩
:高速道路のトンネルで、大雪により路面が凍結して車両が次々にスリップし、車両30台以上が絡む多重衝突事故が起きた。硝酸を積載したトレーラが事故に巻き込まれ横転し、硝酸が路上に漏洩。有害ガスが発生し、トンネル内に充満

*2020/02/18発生の、沖縄・高濃度の塩素が混入した水道水を配水
:配水池内部と外壁の塗装工事が行われた後、配水池内に塩素を含む消毒液を入れていたが、何かの原因で流量調整弁に繋がる機械が故障して、消毒液が配水管に流入した。水道水の塩素濃度は一時安全基準濃度の約5倍、通常濃度の約10倍となった。塩素濃度を薄めるために水を流し、約4時間後には基準値未満となった

*2020/02/19発生の、大阪・建設中のビルの屋上で断熱材の火災
:屋上で工事用バーナを使用して接着剤を溶かし、防水シートを貼付ける作業をしていた。バーナの火で断熱材に着火した可能性

昨年7月に大阪府の廃棄物処理工場で以下の事故が起きました。
2019/7/6 大阪・廃棄物処理工場でスプレー缶のガス抜き作業中に爆発、火災
廃棄物処理工場の倉庫でスプレー缶のガス抜き作業中に爆発、火災が起きた。消防が出動して消火したが、同工場の倉庫が燃え、周辺の建物の窓ガラスなどが破損した。現場から約200m離れた支援学校の体育館の窓ガラスが割れ、シャッタが曲がった。倉庫内で作業中であった同工場の社員1名、工具通販会社の社員1名と工具通販会社の関連会社社員1名の計3名が全身やけどで死亡した。作業を手伝っていた工具通販会社社員の子供の中学生が一時意識不明の重体となり、後に意識が回復したが、頭蓋骨骨折で全治5ヶ月の重傷であった。警察と消防の調べでは、工具通販会社で販売していたスプレー缶入り機械部品クリーナ約3万6,000本を保管していたコンテナが昨年の台風の被害で水没したため、同スプレー缶が商品として販売できなくなった。工具通販会社社員らは、事故の約3週間前から、スプレー缶を同工場に持ち込み、毎週末夜にガス抜き作業をしていた。事故前日には、約2,200本のスプレー缶を同工場内に持ち込み、当日は、事故の約2時間前から金鎚でスプレー缶に穴を開ける作業をしており、事故時までに約1,900本のガス抜きがされていた。同工場内に滞留していたスプレー缶から出た可燃性ガスに何かの原因で着火した可能性がある。大阪府警は、安全対策を怠ったままスプレー缶の処分をさせ、同工場社員を死亡させた疑いで、工具通販会社本社と死亡した工具通販会社社員が勤務していた事業所を家宅捜索した。
この事故について、今月13日、死亡した3名と廃棄物処理工場の取締役1名をガス漏出等致傷、重過失激発物破裂、重過失失火などの疑いで書類送検しました。また、工具通販会社を廃棄物処理法違反の疑いで書類送検しました。

前年末の2018年12月に、北海道の不動産仲介店で消臭スプレー処分中のガス爆発事故が起きたこともあり、この大阪での未使用のスプレー缶の処分時の事故に、またか、という思いになったものです。

北海道の事故は、約120本の消臭スプレーの噴霧処理中の事故で、負傷者は50名以上にのぼったものの、幸いなことに死者はでませんでした。一方、大阪の事故では、事故の約3週間前から廃棄物処理工場にスプレー缶を持ち込み、週末毎にガス抜きをしていました。事故前日には約2,200本のスプレー缶を工場に持ち込み、当日は事故発生の約2時間前からガス抜き作業を行い、事故時までに約1,900本のガス抜きがされていたいたとのことでした。実際、事故発生時にはどれくらいの量の可燃性ガスが付近に滞留していたかは不明ですが、爆発により3名の方が亡くなり、また作業を手伝っていた関係者の子供(当時中学3年生)も重傷を負うという痛ましい事故となりました。

スプレー缶処分に絡む事故は、このような大事故に至らないまでも、私たちの身の回りで、廃棄時のガス抜きの際の事故などがしばしば起きています。

過去の「さんぽのひろば」の記事をもう一度読み返し、注意すべき点を確認してみませんか。

【参考記事】
スプレー缶に関連する事故【注目の化学災害ニュース】2018年12月のニュースから RISCAD CloseUP
再確認してください!スプレー缶の処分方法【注目の化学災害ニュース】2017年8月のニュースから RISCAD CloseUP
さんぽニュース編集員 伊藤貴子