RISCAD Update 2020年9月第3週【週刊化学災害ニュース】

2020/09/11 12:00– 2020/09/18 12:00時点までのニュースファイルをお送りいたします。

投稿日:2020年09月23日 11時00分



*2020/09/11発生の、大分・公設市場の廃棄物倉庫で火災

:市場内で出た、魚の内臓などの廃棄物の一時保管場所として使用されていた倉庫での火災。電気系統に不具合が起き、配線から出火した可能性

*2020/09/11発生の、千葉・病院の空調機械室で配電盤の火災

:7階建ての病院の2階の空調機械室での火災。室内の大型空調機械用の配電盤から出火した可能性

*2020/09/11発生の、千葉・食肉加工工場の解体工事現場で火災

:2020/4に閉鎖されたもと食肉加工工場での火災。別の企業に売却され、解体工事中であった

*2020/09/15発生の、新潟・養鶏場の鶏舎で火災

:雛を孵すための有精卵が生産されている鶏舎1棟が全焼し、鶏約7,000羽が焼死。小屋内部の電気系統の漏電の可能性

*2020/09/16発生の、東京・列車内でヘアアイロン用バッテリが破裂して発火

:乗客の荷物内のヘアアイロン用バッテリが何かの原因で破裂して発火。乗客は太ももにやけどで軽傷を負った

*2020/09/16発生の、イタリア・港湾地区の倉庫で爆発、火災

:倉庫と車両などが破損。けが人はなかったが、市内の全ての学校、公園などが臨時閉鎖された。倉庫には可燃性液体が保管されていた可能性


火災や爆発といった事故のニュースを追う業務を行う日々で、今年の夏、ひとつ気になったことがありました。

それは消火活動中の消防士の熱中症です。

これまで、夏場に火災が発生しても、消防士が消火活動中に熱中症になったという事例は、私の知る限りではあまり聞いたことがありませんでした。

ところが今年の夏は、そのような事例が、私が知り得ただけで3件ありました。
2020/08/29 富山・家具製作所で火災
家具製造作業場兼住宅での火災。作業場は休業日であった。消防士2名が熱中症で病院に搬送された

2020/08/31 三重・木材加工工場で火災
工場や事務所など、同工場敷地内の建物計11棟、約3,600平方mが全焼。消火活動中の消防士1名が熱中症で病院に搬送されたが軽症

2020/09/02 富山・産業廃棄物処理工場で廃タイヤの火災
終業後の無人の工場と廃タイヤなどが焼けた。消防団員1名が肩を脱臼し、消防士1名が熱中症となりそれぞれ病院に搬送された
いずれも残暑厳しい8月末から9月初旬にかけて起きました。

消防士という仕事は、燃え盛る炎に立ち向かい、私たちの想像を絶するほどの厳しい熱さの中で消火活動を行います。また、炎から身を守るために防火衣を着用するので、熱さに暑さも加わります。そのような過酷な環境で働く彼らは、熱中症対策として夏前から「暑熱馴化」という訓練を行い、また、消火の際にも熱中症や脱水を起こさないよう、十分な対策をして活動しているそうです。

日頃からのそうした訓練・対策を行っているプロフェッショナルの彼らでも、熱中症になった方がいたというのですから、今年の夏の暑さはやはり尋常ではなかったのだろうと思った次第です。

朝晩は涼しくなり、大分過ごしやすくなりましたが、気温差が激しいのも季節の変わり目の特徴です。天気予報などを確認しながら、もうしばらくは適切な水分の摂取などを意識して続けた方が良さそうです。
さんぽニュース編集員 伊藤貴子