RISCAD Update 2021年1月第1-4週【週刊化学災害ニュース】

2021/01/01 12:00– 2021/01/22 12:00時点までのニュースファイルをお送りいたします。

投稿日:2021年01月27日 11時00分



*2021/01/07発生の、中国・リチウム電池リサイクル工場で爆発、火災

:中国にある米国の電気自動車会社系列のリチウム電池のリサイクルなどを行う工場での事故。工場の倉庫にはアルミニウム粉末が保管されていた。1名が死亡、6名が重傷、14名が軽傷を負った

*2021/01/08発生の、北海道・製油所の常圧蒸留装置で火災

:原油からガソリンや軽油を製造する石油精製装置の常圧蒸留装置の重油留分ポンプ機器に不具合が起き、漏洩した油に着火した可能性

*2021/01/14発生の、神奈川・信号機工場と倉庫で火災

:鉄筋造5階建ての信号機工場と同敷地内の約50m離れた2階建ての倉庫でほぼ同時に起きた火災。消防が倉庫を約3時間半後に消火し、工場は約14時間半後に鎮火。工場約28,000平方mの1階の一部と2階の床、生産設備、製品などの一部と、倉庫の1階の一部と2階の製品の一部などが焼損

*2021/01/14発生の、愛知・飼料工場でタンク修理作業中に粉塵爆発

:飼料タンクに開いた穴の修理のため溶接作業中に、溶接で出た火花が飼料の粉塵に着火し粉塵爆発が起きた可能性。工事業者1名がやけどで重傷、別の1名が軽傷

*2021/01/18発生の、千葉・テント内でストーブ使用で一酸化炭素中毒

:狩猟中の宿泊に使用されたテント内で、3名が一酸化炭素中毒で死亡しているのが発見された。テント内には石油ストーブがあり、換気不足により一酸化炭素が滞留した可能性

*2021/01/18発生の、福岡・ビルで発電機を使用した工事中に一酸化炭素中毒

:地上15階地下3階建てのビルの8階で発電機を使用した工事中の一酸化炭素中毒。室内で発電機を使用しながら、スプレーでの塗装作業中に、換気不足により一酸化炭素が滞留した可能性。作業員2名が病院に搬送されたが、その後意識が回復


1/10に中国の金鉱で爆発が起き、作業員22名が地下の坑道に閉込められました。

爆発が起きたとされるのは鉱山の入口から約240mの地点で、作業員が閉込められた坑道の深さは650-700mとのことでした。救助隊が坑道に穴を開け、1/17にワイヤーを使って食料や医薬品などの救援物資に加え筆記用具を送ったところ、閉込められた作業員からのメモが届き、そこには「10名については状況不明だが、12名が生存しているので救助活動をやめないでほしい」といった内容が書かれていたとのことです。

懸命な救助活動の結果、1/22に11名が救助されました。その後、10名の死亡が確認され、残り1名の行方不明者の捜索活動が続いているとのこと。

様々な事故の情報を収集していると、海外の炭鉱での爆発などによる坑道内への作業員閉込めの事故は多く聞かれます。そしてそれらの事故では、作業員が助かったという後日談を聞くことが少ないように感じています。

今回の救助劇は、11名の作業員が閉込められてから約12日という日数を生き長らえ、救助隊も諦めることなく活動を続けた結果でした。亡くなられた10名の方については非常に残念ですし、残り1名の行方不明の方についての安否はもちろん気になりますが、11名の方が生残り救助されたというのは、本当に奇跡的なことだと思いました。
さんぽニュース編集員 伊藤貴子