RISCAD Update 2021年2月第4週【週刊化学災害ニュース】
2021/02/19 12:00– 2021/02/26 12:00時点までのニュースファイルをお送りいたします。

投稿日:2021年03月03日 11時00分
:深夜の研究室での火災。無人で実験機器を作動させて半導体関連の実験をしていた可能性。実験室内のコンプレッサなどの実験機器や電源コード、床の一部が焼損
:タンクローリが連絡道路のカーブで側壁に衝突して横転した可能性。積荷のトルエン約10tのうち約半分が漏洩し、道路に流出。復旧作業のため連絡道路が約9時間閉鎖された
:自動車教習所敷地内の車両整備小屋と敷地内の鉄骨造平屋建てのガレージと更衣室、隣接する住宅2棟に延焼し、計5棟が全焼。バイクや乗用車など複数台と整備機材などが焼損。車両整備小屋には教習用バイク約30台が保管されており、同小屋から出火した可能性
:発煙硫酸約100Lが漏洩し、放出された三酸化硫黄ガスが空気中に拡散。消防などが乾燥砂で吸着し、配管に補修バンドを巻くなどの処置を行い、約3時間後に漏洩が停止。ステンレス製の配管にエロージョン・コロージョンにより穴が開いて発煙硫酸が漏洩した可能性
:倉庫では当日朝、関係者が火気作業をしており、作業時に使用した火気で同倉庫に着火した可能性。倉庫約1,000平方mが全焼し、保管されていた樹脂製パレットや容器などが焼損
:縦15cm、横20cm、厚さ1cmのリチウム電池の耐久試験中の電池の破裂事故。製鉄所のグループ会社の分析試験会社社員1名が胸や腕にやけどで軽傷、別の1名が喉の痛みで軽傷
学童保育室で児童による消毒用高濃度エタノールの誤飲が起きた。冷蔵庫に保管してあった2Lの飲料用ペットボトルに入ったエタノールを職員が水と誤認してコップに注ぎ,児童に飲ませた。児童が辛さを訴えたため,職員が液体を確認したところ,消毒用高濃度エタノールであることが判明した。児童は救急車で病院に搬送されたが,体調に異常はなかった。区の調べでは,同エタノールは2Lの飲料用ペットボトルに入れられ,側面に「エタノール80%」などと記載された白い養生テープが貼られ,冷蔵庫に入れられていた。当初同ペットボトルは流し台に置かれていたが,水と誤認した職員が冷蔵庫に保管し,別の職員が養生テープの表示を見落として水と誤認して児童に与えた可能性がある。
COVID-19(新型コロナウイルス)の国内での流行が始まって早一年。流行開始当初は関連商品が品薄になりました。例えば、今や装着が当たり前となったマスク、デマが起因となったといわれるトイレットペーパ。今回の事故の原因となった消毒用エタノールも品薄になり、当時は薬局等で無水エタノールを購入し、自宅で希釈して手指の消毒に使用するといった話もよく聞かれました。
明日更新のRISCAD CloseUPでは、「誤飲事故はなぜ起きたか」と題してお送りします。
